都営大江戸線の本郷三丁目の駅に降りる途中に

「ここは大江戸線です。丸ノ内線ではありません。」という注意書きがある。
気になっている人も多いと思う。僕が代表して一言言わせてもらいたい。
おかしい。絶対におかしい。この場合「ここは大江戸線です。」と書いた上で、丸ノ内線の駅までの道筋を地図で表示するべきだ。それが面倒なら、せめて「ここは大江戸線です。丸ノ内線には行けません。」にすればいい。同じ文字数だ。
当たり前の事だが「ここは大江戸線です。」という表現の中に『ここは丸ノ内線ではない』という意味が含まれているのだ。何故ならある路線が大江戸線であると同時に丸ノ内線である事は有り得ないからである。
もちろん複数路線が乗り入れている駅もある。だが『本郷三丁目』は大江戸線の駅も丸ノ内線の駅も同じ駅名なのに、一旦地上に出ないと乗り換えられない。だから同じ入り口だと勘違いして入ってくる丸ノ内線の乗客がいるのも分かる。
しかし、だったら「ここからは丸ノ内線の電車には乗れません。」だけでいいではないか。
例えるならば、マックでポテトをオーダーしたら、店員が「マックフライポテトですね。マックフライポテトはマックガーデンサラダではないですがよろしいですね。」と言うようなものである。
マックの店員にこんな事を言われたら多くの人がブチキレるだろう。何故ならある品がマックフライポテトであると同時にマックガーデンサラダである事が有り得ないのは自明だからである。
AとBが同時に成り立つ事がないとき、AであるならばBではない。屁理屈ではない。小学生にだって分かる論理だ。
こんな簡単な論理が理解できず、間違って大江戸線に入ってくる丸ノ内線の乗客など放置しておけばいい。だってそうだろう?文盲の人に同じ内容を伝える為に音声案内を流したりはしていない。だったら最低限の論理が分からない人間を放置してもかまわないはずだ。
ごく少数の非常識人間をも見捨てるべきでないという、きれいごとを言う人間にはこう言ってやりたい。だったらキミの家の表札にはこう書くがいい。
「ここは●●の家です。ミシェル=ンデゲロチェロの家ではありません。」と。だって誰かがキミの家をミシェル=ンデゲロチェロの家だと勘違いするかもしれないではないか。
キミの家の便器には「冷蔵庫ではありません」と書いくがいい。酔っ払いが冷蔵庫と間違って便器でビールを冷やすかもしれないではないか。