男子高校生PART3

男子高校生(16)「もう、毎日30件とか女子からメールくるんすよ。面倒でやってらんないっすよ。あ、またきた。(メール着信)あー、もうウザいって。(携帯放り出す)」
俺(27)「、、大変だね。」
男子高校生(16)「昨日とか、同時に4人とメールしてて、マジありえなかったっすよ。だって相手間違えたらマジヤバいじゃないですか?すごい頭使うんですよ。」
俺(27)「へー、すっげ〜。」
男子高校生(16)「なんすか、ナメてるんですか!?ちょっと俺がガキだと思って。」
俺(27)「まさかっ!ナメてなどいないっ!でも4人とメールするのがそんなに難しいか?4人と同時に電話だったらつらいけど。」
男子高校生(16)「経験あるんすか?4人と同時にメール。」
俺(27)「どうかな?特定の経験として意識して記憶するような事じゃない気がする。」
男子高校生(16)「なに言ってるんすか?難しいこと言わないでください。これだから東大生は。」
俺(27)「は?難しい事なんか言ってないし。」
男子高校生(16)「いや、一般人には難しいんですよ。わかります?わからないでしょうね。でも大丈夫です。俺、先生の言ってる事わかりましたから。つまり、俺が遊んでるって言いたいんでしょ?女子を泣かせすぎだって。」
俺(27)「いや、全然違うし。童貞のクセに何言ってんの?」
男子高校生(16)「もうテレなくてもいいんすよ。」
俺(27)「は?」
男子高校生(16)「でも、俺、女子にスゴい優しいんすよ。知ってました?」

俺(27)「知る由もないよね。」
男子高校生(16)「今、友達関係でスゴい落ち込んでる女子がいて、慰めてる最中なんですよ。できるだけ優しくしてあげたいんですけど、俺って重大な相談を受けとめるほど、ウツワ、デカくないじゃないっすか?」
俺(27)「だから知らんって。お前の器なんて。」
男子高校生(16)「ちょっとためしにメール書いてみたんすけど、まだ送ってないんですよ。先生ちょっと添削してください。」
俺(27)「イヤに決まってんじゃん。」
男子高校生(16)「(強引に携帯を見せる)いいから見てくださいよ!」

メール『色々つらい事、あると思うけど、俺、笑ってるエリカが一番好きだから。』

俺(27)「(呆然)、、、」
男子高校生(16)「よくないっすか?スゴいよくないっすか?もしかしてダメですか?」
俺(27)「いやその、何て言ってあげたら良いのか。。お前は本当にバカだねぇ。でも、多分相手の女の子も同程度にバカなんだろう。だからそのメールを送信しても喜ぶかもしれない。むしろ、興味深い。やってみて。」
男子高校生(16)「そんなこと言われて送るヤツいないっすよ。どこが悪いんですか?」
俺(27)「君が悪いんじゃない。君の若さが悪いんだろう。いや、俺が年をとりすぎただけかもしれない。」

いやー、男子高校生すげーよ。頭悪いよ。でもキラキラしてる。あれを青春と言うのだろう。これほど極端じゃなくても、誰もが経過する精神段階なのだろう。だとしたら青春なんて2度と訪れなくていいな。