回想

純白の永遠を身に付けていた女はエヴァだったんだ。
恥じらいのあまり混乱し、両手に荷物を抱えたまま、スカートの裾を抑えようとしてバランスを崩す。
彼女の手からビニール袋が滑り落ちた。ビニール袋からは野菜と果物が散らばり、広がりながら階段を転がり落ちていく。
俺は落下してくる食材のうち、林檎1個をかろうじて救出し、次いで食材と共にダイブしてきたエヴァを抱き止めた。
「あ、竹中さん☆こんばんは。奇遇ですね。」
「奇遇だね。」
「パンツ見たでしょ☆」
「見てない。見えただけ。」
「これって運命だと思いませんか?」
「パンツが見えた事?」
「私、3ヶ月前までオーストラリアにいたんです。その前は九州に住んでたんです。それが今はお隣さんで、、」
「誰でもどこか出身だし、どこかに住んでいたはずだからね。」
「でも今日、竹中さんに会える気がしてたんです。」
「、、、」